髪のつやへのあこがれ 20100710
加筆更新 20100819
ひとはなぜつややかな髪に惹かれるのだろう
古来から、女性の髪に対する畏敬の気持を表す数々のエピソードがみられる。
かつて髪は、戦場に赴く兵士のお守りとして“想いの代用”を仰せつかったり
愛憎にまみれた呪いの対象でもあった事から理解していただけるのではないだろうか。
時と人種を超え、形を変え、髪はその存在感を充分に発揮してきているのだ。
その髪の存在感の象徴ともいえる 髪の”つや(艶)” にスポットをあてて
その ”つや(艶)”が何たるかを見究め
いつの日かその
”つや(艶)” を操り、身に纏うことができれば・・・至上の装飾になるのではないか。
物理的に水に浸されて濡れている髪と
我々を引きつけてやまない髪の毛本来の ”つや(艶)” との違いを、
構造的側面と、視覚的側面とに分けて解説する。

物理的構造と視覚的背景
物理的な構造
· ガラスの多重層
キューティクルは透明のガラスのような物質で、うろこ状に幾層にも重なりながら髪の毛の毛皮質を覆っている。(上図では黒っぽく描いているが、実際は薄い透明な被膜である)
ガラスの奥には色素細胞を含むコルテックスがある(上図では明るいベージュで描いているが実際にはアジア系・アフリカ系人種では黒色に近い)
· 毛皮質をキャンディーコーティング
健康な毛皮質を乾燥や紫外線から守り、さらに外部との接触摩擦からの影響も,うろこ状のキューティクルが軽減している。親和性の高いトリートメントを施された毛表皮は、まさにキャンディーでコーティングした様な状態と思っていい。
視覚的背景
注釈 ・・・・・・・
ここではつやのある状態を “つや髪” と呼び、つやのない髪を “マットヘア” と呼ばせていただく
· 視覚的影響:1 色彩
視覚的な違い、“つや髪” は彩度が高く “マットヘア” は彩度が低い
明度が高いほど、“つや髪” はコントラストが深く “マットヘア” はフラットに見える。
つまり、“つや髪” には奥行きが現れ明るい部位は鮮やかに発色(反射)するが、
“マットヘア” は平坦なイラストの様に見え、色彩もシックに落ち着いた色にみえる。
· 視覚的影響:2 遠近感
コントラスト(メリハリの度合い)の違いによる立体感の違いが表れる。
環境明度が高いほど、“つや髪” は奥行きのある立体感が現れるが、 “マットヘア” では、奥行きの浅い平面的な造形になる。
塗りの器と素焼きの器を並べて見比べるとよくわかる。
· つやはなぜ失われるのか
A : 体調の変化 (食生活、過度なストレス、生理的変化)
B : 加齢による細胞の老化
C : 化学的損傷(過度なパーマ、カラーリングや加温など、薬剤による化学的損傷)
ここで注意しておきたいのは、『トリートメント効果』をうたったスタイリング剤の存在だ。
別コーナーで解説するが、恒常的に鉱物由来の物質の浸透を施された毛皮質では、細胞の活力に問題が生じる場合がある。(これは肌の表面にもみられる。)
メラニンの過剰反応や皮膚炎などがその例である。毛皮質細胞の損傷が原因でキューティクルの隔離(または剥離)が進みコーティングの効果が損なわれることが分かっているが、つやを得るために使ったはずのある種のオイルは、知らず知らずのうちに髪に負担をかけていたことになる。 (鉱物由来のシリコン系オイル・ポリマー系の成分)コーティングできなくなった毛皮質からはツヤがなくなり、やがてパーマやカラーリングの薬剤がストレートに毛皮質に達し過剰な反応をさせてしまう。
“つや髪” の物理的な条件
1. 毛表皮が整った状態であること
2. ねじれ度合いが少なく均一であること
3. 毛髪の弾力がほぼ均一であること
4. 鉱物由来オイルの浸透がないこと
“つや髪” 作りの対象と方法
1. 毛表皮 =(制作中)
2. ねじれの矯正 =(制作中)
3. 弾力のコントロール =(制作中)
波打つガラス (制作中)
髪がその魔力を使うとき (制作中)
ある化粧品製造メーカーの過ち (制作中)
『黒髪を纏う(まとう)』
黒髪のつやと気品を手に入れる (制作中)
手入れの行届いた最高の装飾品 (制作中)
当ラボでは、様々な実験やサロンでの事例をあげ、いろいろな観点から報告を積み重ねたいと思っております。
今後の取組みとしてオイルの親和性と浸透性、クシの通り易さ=髪のつやに関与する、さらに毛穴に皮脂がたまると毛が抜けるってほんと? など普段何気なく認めてしまっている事柄にも事例が揃い次第検証と報告にまとめたいと思います。
同業の方からのご意見、ご指摘などもいただければ幸いです。